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面白かった本 風景

久しぶりの本

台風のあと、めっきり「秋」めいてきました。
今年の夏も猛暑でしたから、体力が本当に落ちました。コロナ騒ぎで外出する機会は減りましたが、暑さは家にいても、なかなか手ごわい。空調も日差しが家の中まで届く時間帯には、まったく涼しくなりません。歩かないから筋力が落ちる、食欲も落ちる、寝苦しくて睡眠不足…。
でも、今年は早く気温が落ち着いてきて、助かりました。
いつまでも暑い関西方面は、本当に大変だと思います。
もう少しで「秋」本番です。あと少しの辛抱です。

タイトル:〆切本 編者:左右社編集部
左右社 2016年10月
ISBN:9784865281538

タイトルにある通り、〆切に苦労している作家と編集者の話です。ほとんどの作家が締め切り間際に話を紡ぎだしていることを知りました。計画通りに筆が進まないだろうとは察していましたが、ホテルに「缶詰め」になることも、誰かのエッセイで読みましたが、いやはやすごい攻防です。
そんな中、きっちり〆切を守る方も少数ながらいらっしゃるようです。でもなぜだか、〆切を破る作家の作品の方が上質なものに違いないという編集者の思い入れがあるらしく、キッチリ派は重宝されつつ、居心地がよくないようです。でも、本を作るという仕事には多くの方々が関わっており、デジタル化が進む世の中であっても、なんだかとても人間臭い感じです。よく考えると週刊誌や月刊誌の連載を何本も持っている作家ですと、〆切が相次いでやってくるわけで、どれがどの話だったか、登場人物を間違えないのか、不思議ですよね。でも、その取り違えをやってしまった方もいらっしゃるそうで。
そんな話に、なせだかホットします。それでも、仕事には締め切りは絶対に必要でしょう。
なければ、だれも仕事しません。断言できます。

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思うこと 面白かった本

時間とは?

 9月になって急に季節が変わり始めた感じがします。
これから台風の影響が心配です。まるで熱帯の国にいるかのような、強烈な雨や生ぬるい風、とうとう温暖化が身に迫っております。
日本でも台風警報が必要ではないでしょうか?香港などではレベルによっては商店会社は休業、学校も休校、もちろん公共交通機関も止まり、嵐が過ぎるのを待つしくみがあります。食料の買い出しなど慌ただしくて、大変ではありますが、嵐の中を移動する危険はぐっと減ります。でも、お金さえだせば、タクシーは使えるようでした。(そもそも走っているタクシーを見つけるのが至難の技ではありますが)
今度の台風、あまり暴れないでほしいと思います。被害が最小限で済みますよう願っています。


タイトル:「大人になると、なぜ1年が短くなるのか?」
一川誠 池上彰 宝島社 2006年12月 ISBN:9784796655750

あなたも感じたことはありませんか?子供のころは時間がゆっくり感じられて、なかなか時計が進まないと思っていたのに、年を取ると1年があっという間に過ぎ去っていく…。
上記の本は、その謎に答えてくれる本です。とはいえ、時間とは何か、いまだに合理的な説明はなされていないのだそうです。意外…。
物理学、哲学、心理学、さまざまな学問からのアプローチがあるそうですが、この本は認知科学から「時間」を研究している先生が今現在の研究成果を池上彰さんとの対談で語られたことを本にまとめたものです。確かに物理的に正確に時を刻む時間とは別に人間が体感する時間は伸びたり縮んだりしているように思います。楽しい時間はあっという間、退屈な時間はイライラするほど長い。
実際、主観的な時間というものがあって、時計を見ずにカウントもしないで1分を測ると、物理的な時間に対して自分の時計は進んでいるか、遅れているかがわかるそうです。遅いと代謝がおちている可能性があるので疲れているのかもしれません。体調管理が必要です。また進んでいるのならば、物理的な時間に対して余裕があるので、時間のコントロールがしやすいということです。

時間は皆に平等に流れているものと思っていましたが、実はその捉え方は人それぞれで、同じ人でも日によって、体調によって、時間の長さが違って感じられる。だから自分と同じ時間の使い方を人に強要しないことが大事なんだと知りました。そして「豊かな時間」というのは、決して好きなことをしている時間だけをいうのではなくて、しなければならないことを効率よく済ませて、好きなことにも時間を使える、まさに自分のために時間の使い方をカスタマイズすることなのではないでしょうか。目からうろこの本でした。