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思うこと 面白かった本

面白い絵本

 最近の絵本は、大人でも楽しめるものが多くなっています。
設定からして、アハハ!というものが特に好きです。

タイトル:オニのサラリーマン 富安陽子 文 大島 妙子 絵
福音館書店 2015年10月 ISBN:978-4-834082005 

これは「らじるらじる」というNHKの聞き逃し放送を聞くことができるサービスで出会いました。https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/roudokuhiroba20200413.html 

主にご自宅にいるお子様向けなので絵本の朗読が多いですが、中には文芸作品の一部なども聞けるようです。(現在、体験中です)
上記の作品はシリーズの1作目だったようです。主人公のオニはスーツをビシッと着て金棒担いで出勤します。そしてこの日は「血の池地獄」の監視を担当しますが…。あれまっ というような失態もありながら、ようやく勤めをこなして帰路につきます。このような内容の絵本は、大阪弁で書かれていることが多いように思います。特に大阪は笑いの文化の中心であり、言葉の響きや口調が、ユーモアのある作品にピッタリなのでしょう。
同じような作品をご紹介します。
こちらは、「らじるらじる」では取り上げらていません。

タイトル:「じごくのラーメンや」苅田澄子 作 西村繁男 絵
教育画劇 2010年4月 ISBN:978-4-774611556

絵本なのに、需要と供給の関係がよくわかる不思議なお話です。みんなに受ける商品を作り出せば、天国からも注文が殺到する…。あとはもう、地獄とか天国とか、定義そのものが曖昧なことになってしまう。とても子ども向けとは思えません。

タイトル:「天女銭湯」 ベク・ヒナ 作 長谷川 義史 訳
ブロンズ新社 2016年8月 ISBN:978-4-893096159

最後の「天女銭湯」は韓国の作家の作品で、絵ではなく人形の写真を使っています。そしてまた、「天女」の姿形も大変インパクトがあり、好みの分かれるところだと思います。「天女」も若かりし頃は、きっと美しかっただろうけど…。韓国にも銭湯があるんだ、とか、お風呂上りにヤクルト飲むんだ、とか文化の面でも発見がありました。