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エッセイ 思うこと 面白かった本

梅雨、真っ盛り…。

 大雨が続いています。大きな災害につながらないことを祈るばかりです。
けれども今年も災害が起こってしまいました。被害に遭われた方、大変な思いをされた方、皆様にお見舞い申し上げます。

こういう時は、日頃の備えが問われるわけですが、心配性の割には物理的な備え、たとえば「水」や「食料」の備蓄、非常持ち出し袋の常備というのは、自分にとってかなりハードルの高いことです。備蓄場所を確保すること、また避難のためには、備蓄とは別の持ち出しのための様々なグッズの収集、それらの期限管理、はたまたそれを日ごろから点検し、便利グッズがあれば内容物のアップデート、どれをとっても苦手なことばかりです。
なにしろ、日常に必要なものたちの整理整頓だって、なかなかままならないのですから、当たり前ですが。
よく片付けについてのムック本などを見ていると、日常的に片付け上手な人は、非常時の備えも万全という方が多いように思います。そりゃそうだ、と自分に突っ込み、防災はやっぱり難しいと落ち込みます。

タイトル:「Q 人生って?」 著者:よしもとばなな
株式会社幻冬舎 2011年8月 ISBN:9784344417274

 タイトルのように、よしもとさんの人生に対する考えが書かれています。
もともとご自身のサイト内で質問コーナーを設けており、そこで様々な質問に答えてこられる中で、繰り返し出てくるテーマがあり、それを共通の悩みとして取り上げて質問に答える形式のエッセイとなっています。たとえば、目次には以下のような質問があります。「ほんとうの優しさってなんだと思いますか?」 とか、「つきあっている人にお金を貸してくれと言われたら、どうすればいいのでしょうか?」 「死への不安にとらわれてしまうとき、どうしたら前向きな気持ちになれますか?」 などいかにも人生の深いお話から、日常によくある悩みまで、フルコースです。ご自身の体験・経験から得られた感想や見解が、とても正直に語られていて、好感が持てます。こうした人生相談は、一般論か理想論、中庸が肝心などなど、なかなか苦しい気持ちに寄り添った答えがないことが多いものです。
もちろん、人生に正しい回答などあるはずがないのですが、それでもなお辛いとき、宗教などの既存の教えばかりではなく、もっと身近に気持ちの支えが欲しい。
みんな一緒なんだよ、状況は違っても同じように辛いことがあるんだよ、でも大丈夫。
それでもなお生きることが大事だし、自分が楽になる視点をみつけるといいよ、と勇気をもらいました。

この1冊が、あなたの暮らしに寄り添う本となりますように。

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思うこと 面白かった本

愛情?

 このところ、11月とは思えないような暖かさ(えっ 暑い?)が続いています。
寒いのが苦手な私にとっては、大変喜ばしいことです。
とはいえ、もうすぐ冬が来るのですから、このような気温はそう長くは続かないでしょう。
冬には冬の楽しみ、喜びがあるのも、わかってはいるのですが。
例えば、鍋の美味しいこと。キリリとした空気に白い息を吐きながら歩く楽しさとか。
よく見てみれば、ほんの些細なことも気持ちをほぐしてくれるんだな、と最近よく感じるようになりました。
忙しさに紛れて、いつも心配事ばかりで頭がいっぱい、という状況は今もそう大きくは違わないのですが、テレワークになると本当に外に出る時間がなくなるので、意識的に朝15分程度散歩をすることにしたのです。
やってみるまでは、そんなに大した影響はないと思っていました。時間も短いので遠くまで行かれないし、ゆったり歩くので運動にもならないし。(たしかに運動にはなりません。これは明白。)
けれども、すこーし気持ちが緩むようなのです。近くの川辺を歩くだけですが、日によってシラサギがいたりして、毎日見える風景が違うのです。当たり前といえば、当たり前ですが。
でも、私はそんなことも忘れていたのです。余裕がないのですね。
これからは意識して、自分を労わることを優先したいと思っています。
皆さんも、どうかお試しください。ほんの小さなことでよいのです。
さて、今度はエッセイを読みました。

タイトル:「小さな幸せ46こ」 著者:よしもとばなな
中央公論新社 2018年6月 ISBN:9784122066069

このエッセイの中に、著者がたくさん動物を飼っていることを知りました。
幼いころから、さまざまな生き物に接してきたそうです。
当然、生き物との出会いも別れもたくさん経験されています。
そうした文章のなかに、犬や猫など家の中で一緒にいることが多い動物は
特にいつも飼い主を見ている、というのです。
だから、いなくなってしまうと空虚な気持ちとともに視線がないことに
胸を突かれる、見ることは彼らの愛情そのものと感じた、という趣旨でした。
愛情は、見ること。とても説得力があると思うのです。
関心があるから見る、気に掛けるから見る、見るからその人の心のあり様が少しわかる、
見ることで手を差し伸べることができる。
これからは、見ることを意識していきます。