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思うこと 読み物

梅雨入りしました。

 梅雨入り宣言があってから、やはりというか当然というべきか、曇りや雨の日が多くなりました。
雨は必要ですし、その雰囲気も悪くないですが、なんといっても傘という荷物、レインシューズという蒸れやすい履物、快適に街歩きするのにはハードルが高いです。
湿度が高い状態は、不快であるばかりか、衛生上もカビなどの発生に気を使うので、しんどい気持ちになりやすい。なんとか、少しでも快適にすごせないものか、思案しております。

タイトル:チャリング・クロス街84番地 本を愛する人たちのための本
著者:へレーン・ハンフー 編著・訳:江藤淳
株式会社講談社 1980年4月 

上記の本はとても古い本ですが、その内容もさらに古くて1949年から1969年までアメリカ人女性とイギリスの古本屋との本の注文を中心にした往復書簡のみで成り立っています。
その当時の時代の雰囲気、本の価値、本をめぐる人々の生活の一端を垣間見ることができます。手紙のやり取りだけなのに、なんとも暖かい気持ちになる不思議な本です。
また、日本語訳も軽妙で、今の日本語とは違う慎み深い雰囲気が本の内容に似あっています。
古書店に足を踏み入れたことはないですし、これを読んだからといって、すぐに行ってみよう、というほど興味をそそられるわけでもないですが、ずっと無くならないで欲しいと思います。
本とは、とても不思議なものです。
本は人生の伴侶になれるし、時を超えて人生を照らしてくれることもあります。
それなのに、忽然と行方不明になったりして、思いがけないところからひょっこり現れたり。

この1冊が、あなたの人生のあたたかな光となりますように。

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思うこと 読み物

オリンピック?

 なんだか「緊急事態宣言」疲れを感じる今日このごろ。
オリンピック・パラリンピック開催に向けて会場付近の整備が進んでいます。世論は否定的な意見が多いように感じますが、政府をはじめIOCなどは、なぜかやる気満々。
新たな感染のリスクは、どこかに追いやられているようです。
お祭り的なイベントが制限されている中、とても楽しみにしている方もいらっしゃると思います。
選手にとっても4年に1度の大会ですから、4年後は体力気力はもちろん、新型のウイルスの出現で社会情勢すらも、先が見えない感覚があることでしょう。だったら、今年に賭けたいと思うのもよくわかります。
開催に賛成とも反対とも言えませんが、開催するのであれば、無事にすべてが良い方向で終了することを望むばかりです。

 オリンピックの起源ではありませんが、ローマ時代には町に闘技場が必ずあり、そこでは人と野生動物、あるいは動物同士、処刑など血なまぐさい出し物が皆を熱狂させていたとか。今よりも人間は野生に近かったのかもしれません。いつでも「死」は身近にあり、動物に襲われるなどの「危険」も現在とは比べ物にならないほど頻繁だったのではないでしょうか。
そんなことを思ったのも、このような本を読んだため、です。

タイトル:「絵で旅するローマ帝国時代のガリア」
著者:ジェラール・クーロン/ジャン=クロード・ゴルヴァン
訳者:瀧本 みわ/長谷川敬 
株式会社 マール社 2019年12月
ISBN:9784837309130

人間は娯楽なしには、生きられないのでしょう。
その娯楽は、時代とともに人気のあるものが変遷していく。
さすがにローマ時代と同じ出し物は今では人気を集めることは難しいかもしれませんが、似たようなものはたくさんあります。「レスリング」や「ボクシング」、「闘牛」などなど、こうした競技は人間の本能に根差したものなのかもしれません。よく考えると「やり投げ」や「棒高跳び」にしても、狩りではとても役立つ能力です。
ローマ時代は、こうした闘技ばかりでなく、劇場では演劇や音楽が披露されていました。さらに戦車競技場もあって、これは今でいう競馬でしょうか。思った以上に文化的な生活をしていたのですね。
この本は専門家たちの最新の研究結果が反映されており、かなり緻密な絵がたくさん載っています。
まるで、見てきたかのようです。
ローマ時代の人々の暮らしは、意外と現代と基本は変わっていないのかもしれない。
確かに、交通手段、通信手段、工業化、機械化など道具については飛躍的な発展のおかげで便利な生活を送っている現代社会ですが、日々の営みはそんなに大きく変化していないと感じました。

この1冊が、あなたの心の栄養となりますように。

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お役立ち本 思うこと

梅雨入りは?

 雨の日が単発で長続きしないためか、梅雨入り宣言がありません。
まだ、蒸し暑い日が多くないので、助かっています。
なにしろ、マスクが必須ですから。
不織布が有効ときいたので、今ではそればかり使用していますが、息がこもる感覚が苦しい。
昨年だって辛かったのですから、このまま、暑い夏を迎えるのかと思うと、今から体調が心配です。
歩かなくなった日常、ポッコリお腹が目立つ、疲れやすい…。
これは、まずいかも。

タイトル:人生がキラめく靴選び ストレスなく歩ける!スタイルも整う!
著者:森千秋 河出書房新社 2021年4月
ISBN:9784309288734

読んで、目から鱗が!
歩く機会が減ったので、ほとんど毎朝仕事前に近所のスーパーで買い物をするようにして歩数を最低限確保し(2,000歩強)、土日はさらに距離を伸ばして8,000歩を目標に頑張っていました。
つまり、歩く量ばかり気にしていたのです。
けれどもなんだか気のせいか、ポッコリお腹が大きくなったような?
などと不審な気持ちがありました。
この本を読み始めると、自分が正しく立っていないこと、正しく靴を履いていないこと、正しく歩いていないこと、よくわかります。しかも科学的な根拠があり、説得力が半端ないです。
よくつまずきそうになるわけ、足があがらないわけ、いちいち納得です。
この本、めげそうになったら読み返して、体にしみこませれば健康な足になり、そればかりか健康な人生をお気に入りの靴とともに送ることができそうです。
おしゃれな靴は、足に負担がかかるので外出先での目的に合わせて慎重に選ばなくてはならないこと。
普段はヒモ靴が一番良いこと、面倒がらずにひもは毎回結ぶこと。
脱ぎ着に手間がかかることが、私にはハードルが高い。
けれども、ここに手間暇をかけることが足にも靴にも、とてもハッピーなんです。
どこかで「靴は人生を運ぶ」という言葉を読みました。
本当にその通りだと思います。

この1冊が、あなたの人生の良き道案内になりますように。

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思うこと 日常の一コマ 雑学

電動歯ブラシ その後

 「緊急事態宣言」が蔓延し始めています。
電車では、乗り合わせた人々の緊張感を感じます。
なるべく混まない時間帯での移動を心がけています。
何といっても、経済活動をすべて止めてしまうことはできないのだから
「密」を避けつつすべきことを全うする、しかありません。
本当に難しい情勢です。

そのような中で、自分の健康を保つため「電動歯ブラシ」を導入しました。
口の中が清潔ですと、病気に罹り難いのです。
(風邪やインフルエンザに罹り難いということは、コロナでも有効か、と思っています。)
導入当初から良い印象で、使い始めて3か月弱というところです。
歯科衛生士の方からも、汚れの落ち方が格段に良いとの指摘があり、このまま続けたいと思います。
気分や体調に左右されずに、一定の強さの歯磨きができるところが、私には本当に助かります。
難点は、蓄電池です。2週間ほど(1日2回の使用で)に1回くらいの割合で充電しなくてはなりません。
そしてまた、この充電時間が2日ほどかかる。長すぎ!と思うのです。
2本購入して予備を作ることも考えましたが、どっちを充電すべきなのか、管理に戸惑いそうな予感がします。そしてまた、蓄電池にも寿命があって、これを捨てるために分解しなくてはならないのは憂鬱です。
宇宙へ飛び出すための技術革新も良いですが、日常の問題解決にも、もっと迅速に対応して欲しいものです。

タイトル:「SF映画術 ジェームズ・キャメロンと6人の巨匠が語るサイエンス・フィクション創作講座」
著:ジェームズ・キャメロン 訳:阿部清美
㈱ディスクユニオン 2020年10月 ISBN:9784866470955

 今回は、今までと少し違う系統の本です。私は映画は好きですが、たくさん観るわけではないし、SFばかりが好みということでもありません。けれども、ジェームズ・キャメロンといえば「エイリアン」や「ターミネーター」だし、昔観た「未知との遭遇」や「スターウォーズ」、「E・T」などを思い出し手に取ったという次第。
6人の巨匠とは、ジェームズ・キャメロン本人とスティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、クリストファー・ノーラン、ギレルモ・デル・トロ、リドリー・スコット、アーノルド・シュワルツェネッガーです。6人のそれぞれの視点からSF映画の本質について語ったインタビューを書籍化したものです。
SF映画を単に娯楽作品としか考えていませんでしたが、来るべき未来を映像化して科学の力を過信するとどうなるか、ということについて警鐘を鳴らすという意味合いもあることに、初めて気が付きました。そして今現在の社会や地球規模の問題が未来にどう影響するか、ということを科学的な知見を基に描かれている。(時には専門の研究者の協力を得ながらストーリーを作り上げる。)そうでなければ、あれだけリアルな映像やストーリーにはなりません。しかしながら、まだ実現していないこと、見たことがない地球外生物の姿、未来で当たり前であろうロボットの姿など、どうやって形にするのか、興味深いものがあります。
ジェンダー、差別、経済優先の社会、未知の病原菌の襲来、すべてSF映画に反映されています。
そして科学技術の発達が目覚ましい今日、リアルに未来を思い描くのが難しくなっています。
けれども、これからもSF映画は未来は人類の英知でより良い世界に変えられる、と訴え続けることでしょう。

この1冊が、あなたの楽しみを広げてくれる道案内となれば嬉しいです。

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読み物 面白かった本

GWで

 のんびり過ごしたGWも、もうお終いです。
休みボケが確実です。とても仕事自体を遠くに感じる…。
テレワークとはいえ、仕事は仕事。
きちんとね。しなければ。
でも2日間頑張れば、また土日なんだから。(と自分を励まして)
不定休で働いている方、ごめんなさい。

休みの間、何気なく見ていたNHKで「赤ちゃん本部長」というアニメがありました。
ある朝、起きたら47歳の本部長が赤ちゃんになっていた、というコメディアニメです。
けれども見ていると、なかなか内容がシュールで深淵です。
身体と機能が赤ちゃんで脳みそや声は本部長のまま。
そんなわけのわからない状況なのに、周囲の部下や同僚、果ては上司や取引先まで
赤ちゃん本部長を受け入れてしまうのです。
そして赤ちゃんになってしまったことで、客観的な視点で物事を観察するようになり、様々な問題がかえって明快に浮き彫りになるのです。
育児と仕事の両立だとか、ジェンダーの問題。
娘から(赤ちゃん本部長は娘に送迎してもらっている)「自分の血を引く子どもは絶対作らない、
でもお父さんの面倒は見るから安心して」、と宣言されるシーンがあります。
また、同性愛同士で暮らしている部下がいたり、結婚しない部下もいる。
今まで思い描かれていた人生の設計図、たとえば20代で結婚して、そのうち子供が2人くらい生まれて、
30代くらいでマイホーム買って、ずっと同じ会社で働いて…は、今では幻想にすぎない。
現代は結婚してもしなくても良いし、子どもを持たなくても良い、転職も大いにありだし。
こうした生き方の価値観は、時代によって変化していることをこのアニメはわかりやすく教えてくれます。
つまり、赤ちゃんになってしまったことで、周囲とのコミュニケーションがより親密になり、部下の本音や日常生活が垣間見えるようになったのです。
YouTubeで見られるようです。ご興味がありましたら、ぜひ。
赤ちゃん本部長アニメ – YouTube

タイトル:「小暮写眞館」 著者:宮部みゆき
㈱講談社 2013年10月 ISBN:9784062776738

 推理小説というより、中高生向けの青春物語のような読みやすさです。
殺人事件は起こらないし、普通の家庭のごくありふれた風景が描かれています。
けれども、徐々に主人公の家族それぞれの心の奥に秘められていた苦しい記憶が重苦しく明らかになってきます。物語の中心にはないけれど、「いじめ」という名の暴力に深く傷ついた人のことが重なり合って、
後半になって物語が大きく展開していきます。
「いじめ」をする人にも哀しみや寂しさ、自分を認めてほしい気持ちがあることを察することはできても、
そのどうにもならない感情を紛らわせるために「いじめ」をする、というのは許されることではないと思うのです。けれども物語の結末は、ほのかな希望が見える優しいものでした。
もしよかったら、読んでみてほしい1冊です。

この本が、優しいあなたの心の燈火となりますように。



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日常の一コマ 面白かった本

お天気は最高!なのに

 気持ちの良いお天気が続きます。午後に土砂降りの雨が急に降ることを除けば。
風が少しヒンヤリして、空気がサラッと軽い。
こんな季節は本当に短いですね。木々の緑も柔らかい緑色。
いつの間にか、たくさんの葉っぱをつけて風に揺らいでいます。
けれども今年も「外出自粛」の日々です。
歩くことだけを目的に散歩するのは、なかなか難しい。(私だけでしょうか?)
お茶やランチ、という目的があればこそ、楽しく散歩ができるというもの。
どんな服を買おうかしら、などと思案するウィンドーショッピングの散歩も
飲食はつきもの。
外食の楽しみは意外と大きい、と感じています。


タイトル:「世界の美しい書店 美しさと個性で選んだ世界の最高ブックストア50」
著者:今井 栄一 ㈱宝島社 2014年7月
ISBN:9784800227256

 このように写真で紹介するタイプの本、大好きです。
訪れたことのない街の、素敵な書店がたくさん紹介されています。
(少し古い本ですので、今は閉店してしまったお店もあるかもしれません。)
昨今、ネットで本を購入、あるいは電子書籍が大いに幅を利かせているけれど
書店で本を探す、というのは本当に楽しいものです。
たしかに欲しい本がはっきりしているときには、効率的に手に入れるためにネットで購入するのは
理にかなっていると思います。どうして、こんなに時間に追われた日常なのか?わかりませんが。
でも書店で本を探す、というのはちょっと大げさですが「知の冒険」と思うのです。
この本を作った人は相当な本好きです。いや書店好き。
書店に行くのは「本との出会い」を求めているからというのです。本と出逢うために書店に行く。
だから書店の本のセレクトや内装、居心地、立地、すべてが大事なのです。
(本と出合うための舞台装置、言えばどうしたら買ってもらえるか、工夫をしているということかな。)
こうした書店での思いがけない出逢い、これは本当にワクワクします。
本へのこだわりを持った書店、今では貴重な存在です。
長く存続して欲しいですし、応援したいです。
飲食がなくても、きっと満足できる散歩になると思います。

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日常の一コマ 面白かった本

久しぶりを2つ

 春、というより初夏といった感じのお天気が続きます。
湿度が低いので爽やか!
けれども、まるで冬のようなお肌の乾燥度…。
何もかも良い、ということは少ないものです。
新緑の清々しさも、今だけの風景です。
職場近くでは、たくさんの種類のチューリップが植えられて咲き誇っていました。
でも、チューリップは咲き始めてから終わりまでが、とても短い。
何事も、ずっとピークということはないのですね。



 久しぶりに映画を観ました。
岩波ホールで上映されている「ブータン山の学校」です。
よろしければ、ご参考に。
http://www.bhutanclassroom.com/
http://iwanami-hall.com
 とても素朴な話で主題も明確ですが、それだけにいろいろ奥が深いとも言えます。
都市部と僻地の農村の貧富の格差、貧しさゆえに教育の機会と質が均等に与えられないこと、
教育は貧困を抜け出せる希望の光であること、物質的な豊かさが本当の幸せとはいえないこと、
伝統的な暮らしの中に環境問題の解決の糸口があるかもしれないこと。
いかにも「文部省推奨作品」みたいに品行方正な映画です。
物語のお終いには明確な答えはなく、観た人の想像にゆだねられています。
それだけに清々しい物語です。
「まん延防止等重点措置」が適用される前のちょっとした隙間に観に行きました。
今は「緊急事態宣言」が発出されていますから、なかなか観るのは難しい状況です。
けれども、お勧めなので書いてみました。

タイトル:「イタリア家族」 著者:ヤマザキマリ
㈱ぶんか社 2010年7月 ISBN:9784821170234

 とても久しぶりに漫画を読んだのです。
なにしろ、漫画は活字が少ないのでどんどん読み進んでしまい、
次々と話の展開ばかりに気を取られてしまうのです。
今回読んだ漫画は、作者の個人的な生活を紹介したものですから、
コミックエッセイというものです。
始まりは、生活の不満をブログに書きだして、それが好評だったので漫画にした、
ということだそうです。
世のなかに、標準的な家族なんていないのかも、そもそも標準とは何だろう、
と他人の家族を笑いつつも考えたことです。
巣ごもりのお供に…。

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思うこと

新年度、始まりました。

例年ですと、4月1日の通勤電車はフレッシュマンとおぼしき社会人1年生が
満員電車にぎこちなく乗っている姿が初々しいと眺めています。
今年はこのような初々しい社会人が少ないように感じました。
感染者数が増加傾向にある中、年度末・年度初めという忙しい季節ゆえに、
テレワークでは済まない仕事が多くありました。
例年ほどではないにしても、通勤時の込み具合には緊張感があります。
暖かく気持ちよい季節となって、気分も開放的になりやすいので、意識してこまめな消毒を実践したいです。
外出を制限される、というのは行動の自由が奪われるということです。
自分の都合ですべてを決められるというのと、時間や場所、人数などに制限があるというのは
やはり大きな違いがあります。
自由というのは、本当に大事なことです。
自粛が緩和されると感染が広がり、外出や店舗の営業時間を短縮すると一時的に収まる傾向となり、
緩和と制限が繰り返されるたびに事態は悪化していく印象です。
今年こそは、少しでも自由な社会を期待していましたが、なかなか厳しい状況です。
こんなときこそ、身近な事柄に目を向けてこれからやりたいこと、自分の本当の気持ちを
確かめる時間にしたいと思います。

タイトル:「日本の伝統色を愉しむ」 監修:長澤葉子
2020年12月 株式会社飛鳥新社
ISBN:9784864107976

日本人の色彩感覚は本当に繊細です。そしてネーミングのセンスも抜群です。
布を染める技術は古くから、経験と外国からの伝来と様々な工夫から生まれた革新的な手工業でした。
微妙な色の違いを、名前で表現しています。
着物にもっと興味や知識があれば、さらに楽しめるだろうと思うと少し残念です。
けれども、この本は現在の生活や季節の行事と一緒に代表的な伝統色と由来を紹介しています。
どなたにも楽しんでいただける内容だと思います。
色から「いにしえ」に旅してみては、いかがでしょうか?

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思うこと 面白かった本 風景

桜開花、早すぎ?

 今年は暖冬だった気がします。
そのせいか、どうか、桜の開花がとても早い。
だんだん咲き始めるという、じわじわ春がやってくる、というよりも
忙しなくパパっといくつか咲くと、あとはあれよあれよという間に満開に。
そしてすぐに散り始める…。
季節の移り変わりまで、世の中の動きに同調して早く早く、と言っているようです。
コロナ禍でもあり、ゆっくり立ち止まって眺めているのもためらわれ、そそくさと立ち去る。
ひとり立ち止まると不思議なもので、立ち止まって眺める人が増えていくのです。
そうして知らない人同士、今年の桜は色がどうとか、咲き方が早いの遅いの、
などと会話が始まったりします。
そうした何気ないやり取りが、日常をすこしだけ和やかなものにしてくれると思うのです。
ほんのひと時のふれあい、そんなささやかなことにも気を使う今日このごろです。
なにしろ、みんな会話に飢えているようなところがありますから。
話したい!、聞いて欲しい!

タイトル:「世界の美しいベーカリー デザイン&インテリア」
編者:株式会社 グラフィック社 2020年7月
ISBN:9784766134216

 なんとなくタイトルに惹かれて読みました。
パン屋さんといっても、最近は飲食スペースが広くとってあり、
食事まで提供するレストランのようなお店もできています。
逆にお店の看板商品を中心に、絞り込んだものだけ提供するとか。
そうした店舗のデザインをどのように考えて行うべきか、建築家の視点から提言しています。
この本の前に環境に配慮した建築とはどうのようなものか、というものを読んでいたので大変なギャップがありました。
環境ではなくて、言えば受ける店づくりの本ですから。
お店の大小にかかわらず、何を提供するのか、どのようにアピールするのか、多くの人に来店してもらう仕掛け、商品のコンセプトは何か、こうしたことを建築の形・デザインに落とし込んでいく。
商品の魅力だけでは、なかなか生き残っていけないのだと感じました。
今どきは、インスタ映えするお店の外見、内装、商品、雰囲気がとても大事です。
実例写真集ですので、どのお店も大変おしゃれです。美しいです。個性的です。
けれども、商品の写真は少ないので、美味しそうな感じのお店は少なく思いました。
もっと庶民的で見栄えよりも真摯に商品に向き合っているパン屋さんを私は探している。
商品の良さを知ってもらうために、そして一度でも口にしてもらえばリピーターになってもらえる確率が高くなる。だから少しでも多くの人に足を運んでもらいたい。
そのためのお店のディスプレイや雰囲気・デザインがあるとは思うのですが、スキのない空間はかえって近寄りがたいと思ってしまうのは私だけでしょうか。

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思うこと 面白かった本

あれから10年…。

 年々、災害が起こる頻度が多くなり、またその規模も被害も大きなものになっている気がします。
けれども、10年前の「東日本大震災」は自然災害とともに「人災」(原発事故)もあり、その影響はいまだに続いていますし、終息の兆しも見えません。
震災直後は電気のありがたみ、また「原発」の危うさを実感し、原発の存在そのものについて、もっと慎重に考え直すべきではないか、と思っていました。
けれども今も、電気をたくさん使う生活を見直すことができずにいます。
先日購入した「電動歯ブラシ」も電気です。
蓄電池の技術がもっと進むと省エネにつながると思っています。
そのもっとも大きな期待は電気自動車です。そしてその先には、スマートシティがあります。
さらなる技術の革新が待たれるところです。

被害に遭われた多くの方々の哀しみが、少しでも癒されるように心から願っています。

タイトル:「買い物の九割は失敗です」 著者:岸本葉子
株式会社双葉社 2019年3月 ISBN:9784575714784

 これは、笑えます。思い当たることが多すぎです。
実物を確認せずにネットショッピングするのは、本当に冒険だと思います。
とはいえ、私はネットショッピングすることは稀なのです。
それなのに、こんなに共感するのだから、ネットショッピングに限らず「買い物」とは
厄介なものなのでしょう。
限られた時間で、希望に合う商品を一発で手に入れるのは至難の技。
実物を確認しながら買っても、後悔することは山のようにあるのですから。
特に洋服などは、気まぐれに「試着」すると店員の方の粘り強いおススメに負けて購入し、
家であらためて着てみると、なんだかテイストがいつもと違う、など気に入らない部分が目について
お蔵入りなんてことも。
人の失敗談、我が身の戒めへ。
いかがですか?