もう11年なのか、まだ11年なのか。
人によって感じ方は様々でしょう。
東日本大震災はまだ終わっていません。
原発の処理が道半ばどころか、どのように廃炉にするのか、
その方法を検討中のまま何年も過ぎています。
今は、状況を伝える報道すら減ってしまっています。
原発は、今回のウクライナでもロシアに攻撃されるなど
大変大きな危険をはらんでいます。
本当に、このまま使い続けて良いのでしょうか?
多くの電気を消費する社会のしくみそのものを
考え直さなければならないと感じています。
タイトル:図書館ねこデューイ
著者:ヴィッキー・マイロン 訳:羽田詩津子
株式会社早川書房 2010年5月
ISBN:9784150503659
何気なく手に取って読み始めましたが、
引き込まれていくうちに、だんだん後悔し始めました。
動物がからむと必ず別れがあるからです。
やはり本になるほどの、影響力のあった猫のことですから、
一つ一つのエピソードも、猫の性格を表していてとても楽しい。
でも、幼かった猫もどんどん成長し、やがて年老いて、
病気に勝てなくなる。人生の早回しのようです。
そしてまた、この図書館で猫と出合い、猫と人生を共にした館長、つまりこの本の作者の人生もまた、波乱万丈です。
猫のことを語りながら、作者の芯の強い生き方がシンクロしていて、まるで私小説のようです。
単なる図書館のマスコット猫のお話ではありません。
人と猫の深い絆を感じました。
この1冊が、あなたの人生の道しるべになりますように。