暦は進んでいますが、気温は後戻りしているかのように、
暖かで穏やかな日が続いています。
こんな気持ちの良い秋らしい日が嬉しいです。
異常気象が大きな問題となっていますから、なおさら有難いことと思います。
ご機嫌はいかがですか?
タイトル:世界を変えた10人の女性科学者―
彼女たちは何を考え、信じ、実行したか
著者:ホイットロック,キャサリン エバンス,ロードリ
翻訳者:伊藤伸子 化学同人 2021年8月
ISBN:9784759820416
今年もノーベル賞の受賞者が話題となりました。
日本人が受賞するかどうか、がいつも話題の中心ですが、
今だに日本人女性の受賞はありません。
そして世界を見回しても、男性に比べて女性の受賞は圧倒的に少ないのです。
この本では、ノーベル賞を取れなかった科学者9人とキュリー夫人を取り上げています。正直、研究した実験の内容をすべて理解できませんでしたが、研究を全うすることがどんなに困難だったか、実感を持って感じられました。
紹介されているすべての研究者は、研究ができる場所にたどり着くまで大変な努力と勉強をされて、さらにその後の研究の継続にも多大なる熱意と工夫と努力を重ねています。
もちろん、このような努力に男女間で差があるといえるかどうか、と疑義が差し込まれることもあるでしょう。
けれども、女性が学問をすることすら認められなかった時代のことです。男性科学者の困難と比べられないほど、大変だったに違いありません。
彼女たちの研究なくして、今日の科学の進歩はなかったのです。
いつの日か、近い将来に「女性科学者」が当たり前に存在するようになり「女性科学者」という表現が一般的でなくなるようにと願っています。
この1冊が、あなたを勇気付けてくれますように。