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思うこと 日常の一コマ 雑学

電動歯ブラシ その後

 「緊急事態宣言」が蔓延し始めています。
電車では、乗り合わせた人々の緊張感を感じます。
なるべく混まない時間帯での移動を心がけています。
何といっても、経済活動をすべて止めてしまうことはできないのだから
「密」を避けつつすべきことを全うする、しかありません。
本当に難しい情勢です。

そのような中で、自分の健康を保つため「電動歯ブラシ」を導入しました。
口の中が清潔ですと、病気に罹り難いのです。
(風邪やインフルエンザに罹り難いということは、コロナでも有効か、と思っています。)
導入当初から良い印象で、使い始めて3か月弱というところです。
歯科衛生士の方からも、汚れの落ち方が格段に良いとの指摘があり、このまま続けたいと思います。
気分や体調に左右されずに、一定の強さの歯磨きができるところが、私には本当に助かります。
難点は、蓄電池です。2週間ほど(1日2回の使用で)に1回くらいの割合で充電しなくてはなりません。
そしてまた、この充電時間が2日ほどかかる。長すぎ!と思うのです。
2本購入して予備を作ることも考えましたが、どっちを充電すべきなのか、管理に戸惑いそうな予感がします。そしてまた、蓄電池にも寿命があって、これを捨てるために分解しなくてはならないのは憂鬱です。
宇宙へ飛び出すための技術革新も良いですが、日常の問題解決にも、もっと迅速に対応して欲しいものです。

タイトル:「SF映画術 ジェームズ・キャメロンと6人の巨匠が語るサイエンス・フィクション創作講座」
著:ジェームズ・キャメロン 訳:阿部清美
㈱ディスクユニオン 2020年10月 ISBN:9784866470955

 今回は、今までと少し違う系統の本です。私は映画は好きですが、たくさん観るわけではないし、SFばかりが好みということでもありません。けれども、ジェームズ・キャメロンといえば「エイリアン」や「ターミネーター」だし、昔観た「未知との遭遇」や「スターウォーズ」、「E・T」などを思い出し手に取ったという次第。
6人の巨匠とは、ジェームズ・キャメロン本人とスティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、クリストファー・ノーラン、ギレルモ・デル・トロ、リドリー・スコット、アーノルド・シュワルツェネッガーです。6人のそれぞれの視点からSF映画の本質について語ったインタビューを書籍化したものです。
SF映画を単に娯楽作品としか考えていませんでしたが、来るべき未来を映像化して科学の力を過信するとどうなるか、ということについて警鐘を鳴らすという意味合いもあることに、初めて気が付きました。そして今現在の社会や地球規模の問題が未来にどう影響するか、ということを科学的な知見を基に描かれている。(時には専門の研究者の協力を得ながらストーリーを作り上げる。)そうでなければ、あれだけリアルな映像やストーリーにはなりません。しかしながら、まだ実現していないこと、見たことがない地球外生物の姿、未来で当たり前であろうロボットの姿など、どうやって形にするのか、興味深いものがあります。
ジェンダー、差別、経済優先の社会、未知の病原菌の襲来、すべてSF映画に反映されています。
そして科学技術の発達が目覚ましい今日、リアルに未来を思い描くのが難しくなっています。
けれども、これからもSF映画は未来は人類の英知でより良い世界に変えられる、と訴え続けることでしょう。

この1冊が、あなたの楽しみを広げてくれる道案内となれば嬉しいです。

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読み物 面白かった本

GWで

 のんびり過ごしたGWも、もうお終いです。
休みボケが確実です。とても仕事自体を遠くに感じる…。
テレワークとはいえ、仕事は仕事。
きちんとね。しなければ。
でも2日間頑張れば、また土日なんだから。(と自分を励まして)
不定休で働いている方、ごめんなさい。

休みの間、何気なく見ていたNHKで「赤ちゃん本部長」というアニメがありました。
ある朝、起きたら47歳の本部長が赤ちゃんになっていた、というコメディアニメです。
けれども見ていると、なかなか内容がシュールで深淵です。
身体と機能が赤ちゃんで脳みそや声は本部長のまま。
そんなわけのわからない状況なのに、周囲の部下や同僚、果ては上司や取引先まで
赤ちゃん本部長を受け入れてしまうのです。
そして赤ちゃんになってしまったことで、客観的な視点で物事を観察するようになり、様々な問題がかえって明快に浮き彫りになるのです。
育児と仕事の両立だとか、ジェンダーの問題。
娘から(赤ちゃん本部長は娘に送迎してもらっている)「自分の血を引く子どもは絶対作らない、
でもお父さんの面倒は見るから安心して」、と宣言されるシーンがあります。
また、同性愛同士で暮らしている部下がいたり、結婚しない部下もいる。
今まで思い描かれていた人生の設計図、たとえば20代で結婚して、そのうち子供が2人くらい生まれて、
30代くらいでマイホーム買って、ずっと同じ会社で働いて…は、今では幻想にすぎない。
現代は結婚してもしなくても良いし、子どもを持たなくても良い、転職も大いにありだし。
こうした生き方の価値観は、時代によって変化していることをこのアニメはわかりやすく教えてくれます。
つまり、赤ちゃんになってしまったことで、周囲とのコミュニケーションがより親密になり、部下の本音や日常生活が垣間見えるようになったのです。
YouTubeで見られるようです。ご興味がありましたら、ぜひ。
赤ちゃん本部長アニメ – YouTube

タイトル:「小暮写眞館」 著者:宮部みゆき
㈱講談社 2013年10月 ISBN:9784062776738

 推理小説というより、中高生向けの青春物語のような読みやすさです。
殺人事件は起こらないし、普通の家庭のごくありふれた風景が描かれています。
けれども、徐々に主人公の家族それぞれの心の奥に秘められていた苦しい記憶が重苦しく明らかになってきます。物語の中心にはないけれど、「いじめ」という名の暴力に深く傷ついた人のことが重なり合って、
後半になって物語が大きく展開していきます。
「いじめ」をする人にも哀しみや寂しさ、自分を認めてほしい気持ちがあることを察することはできても、
そのどうにもならない感情を紛らわせるために「いじめ」をする、というのは許されることではないと思うのです。けれども物語の結末は、ほのかな希望が見える優しいものでした。
もしよかったら、読んでみてほしい1冊です。

この本が、優しいあなたの心の燈火となりますように。



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日常の一コマ 面白かった本

お天気は最高!なのに

 気持ちの良いお天気が続きます。午後に土砂降りの雨が急に降ることを除けば。
風が少しヒンヤリして、空気がサラッと軽い。
こんな季節は本当に短いですね。木々の緑も柔らかい緑色。
いつの間にか、たくさんの葉っぱをつけて風に揺らいでいます。
けれども今年も「外出自粛」の日々です。
歩くことだけを目的に散歩するのは、なかなか難しい。(私だけでしょうか?)
お茶やランチ、という目的があればこそ、楽しく散歩ができるというもの。
どんな服を買おうかしら、などと思案するウィンドーショッピングの散歩も
飲食はつきもの。
外食の楽しみは意外と大きい、と感じています。


タイトル:「世界の美しい書店 美しさと個性で選んだ世界の最高ブックストア50」
著者:今井 栄一 ㈱宝島社 2014年7月
ISBN:9784800227256

 このように写真で紹介するタイプの本、大好きです。
訪れたことのない街の、素敵な書店がたくさん紹介されています。
(少し古い本ですので、今は閉店してしまったお店もあるかもしれません。)
昨今、ネットで本を購入、あるいは電子書籍が大いに幅を利かせているけれど
書店で本を探す、というのは本当に楽しいものです。
たしかに欲しい本がはっきりしているときには、効率的に手に入れるためにネットで購入するのは
理にかなっていると思います。どうして、こんなに時間に追われた日常なのか?わかりませんが。
でも書店で本を探す、というのはちょっと大げさですが「知の冒険」と思うのです。
この本を作った人は相当な本好きです。いや書店好き。
書店に行くのは「本との出会い」を求めているからというのです。本と出逢うために書店に行く。
だから書店の本のセレクトや内装、居心地、立地、すべてが大事なのです。
(本と出合うための舞台装置、言えばどうしたら買ってもらえるか、工夫をしているということかな。)
こうした書店での思いがけない出逢い、これは本当にワクワクします。
本へのこだわりを持った書店、今では貴重な存在です。
長く存続して欲しいですし、応援したいです。
飲食がなくても、きっと満足できる散歩になると思います。