ようやく梅雨が明けて、待ってましたとばかりにセミが元気に大合唱です。
聴こえなければ寂しいし、鳴けばうるさいと思う、本当に人間は勝手なものです。
夏本番ですね。
今回は軽く読めた本のご紹介です。
ミステリー寄りのエンターテインメントです。
題材は「もののけ」などで昔は目撃談が多かったけれど、最近めっきり消息がない、あの方々です。実在するのか、しないのか、もありますが、その起源や言い伝えは歴史があって、根拠があるといえばあるし、ないといえば存在そのものが疑わしい。
でも、そのような学術的なことはさておき、とても楽しく読みました.
タイトル:「逢魔が時に会いましょう」 荻原浩 著
㈱集英社 2018年4月 ISBN:9784087457223
物語は、女子大生と民俗学の准教授が主人公ですが、大学生の真矢の視点から物語が進みます。
そこが楽しく読めるポイントです。
河童も天狗も座敷童も全く知らないし、興味もない大学生だから、准教授の解説がわかりやすく語られ、納得できるのです。それに女子大生の真矢の方が男勝りで、准教授はナヨっとひ弱な感じ。
でもいざとなると、頼りがいのある良い先生という性格設定が、楽しいやり取りにつながってスラスラ読めてしまいます。
夏のお暇なときにおススメです。