とっても久しぶりに児童文学を読みました。
まずは「世界を変えた100人の女の子の物語」を読み始め、そこにスウェーデンの作家アストリッド・リンドグレーンの名前がありました。
先日、彼女の青春時代の映画を観たことも影響して、すぐに作品を探したくなりました。
昔、本当に遠い昔「やかまし村」のシリーズを楽しく読んだ記憶が蘇り、急いで図書館で探しました。
確かに今でも「やかまし村」や「長靴下のピッピ」などありました!
でも、その当時は読まなかった本を見つけて借りてきました。
タイトル「わたしたちの島で」リンドグレーン作
尾崎義訳 2014年5月 岩波書店
ISBN:9784001142228
外国の物語は登場人物の名前を覚えるのが大変です。特にこのお話は動物にまで名前がつけられ、人なのか犬なのか、うさぎなのか、兄なのか、隣の家の子供なのか、はたまた男なのか女なのか、ゆっくり話を読まないと呑み込めません。
読むときは、なるべく間をおかずに一気に行くのが良いように思います。
スウェーデンでは、冬が長くしかも太陽を見る事が極端に減るので、夏は近場の島などの家を借りて過ごすのが一般的だそうです。そしてこの物語も作者のそうした経験を元に書かれたそうです。日本人からすると、とても贅沢な気がしますが、そこは地理的条件と文化の違いでしょう。
ワクワクする冒険やミステリアスな話はありませんが、こうした何気ない日常こそが幸せであり、その時間は二度と返って来ないということ。児童向けながら、人生の真理が語られていると思います。それに子どもに対して大人は、常に対等な立場でいる事が重要なポイントです。子どものいう事だから、と軽んじられたりしない。気持ちも考えも受け止めて、一緒に泣いたり笑ったり。少しも古びた本にならない理由だと思いました。