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思うこと 面白かった本

犬について

今年の干支は「ねずみ」ですが、ずっと昔から人の側で仲間のような存在である犬の本を読みました。ペットとして気軽に飼い始めることが多いのですが、生き物は自然そのもの、相手にも感情や尊重されるべき権利?があるように思います。そうした良好な関係が築かれているとき、お互いが幸せなんだろうと思うのです。自分にも小型犬を飼っていた時期があります。小型犬は大型犬ほど散歩や食事に気を使わずに済みますが、犬には犬の感情や事情があるのは同じ。家族の一員であり、なぜか王様だったり子供だったりします。そんなことを久しぶりに思い出しました。

タイトル『グレイのものがたり』
いせひでこ著 中公文庫 2017年6月
ISBN:9784122064225

この本に出てくる犬は大型犬のシベリアンハスキー犬です。そのため訓練して人がコントロールして犬の行動を制御する必要があります。欧米ではしつけが行き届いているので、大型犬でもリードなしで散歩したり電車に乗っていたりしていて感心したものです。
文中に「甘やかすのと、かわいがるのは違う」という言葉が出てきます。この違いを理解して実践するのは、本当に難しいことですね。
主人公のグレイは訓練半ばで病に倒れ、あっけなく天国に旅立ってしまいます。その間の家族の心境や大切な時間を丁寧に記録されています。本の中でお知り合いになっただけですが、何か同じ時間を共有していたかのような気持ちになりました。読み終えたあとは、ぽっかり心に穴が空いたようです。